2018年3月30日

速度みっつめ【悩|め|るAの事|情】

概要と注意
ニコ動で投稿している松の人力の中で、1と3のあるストーリーに基づいた投稿作いくつかの背景語りのようなものです。
曲単位でどうとでもとれるようにできればしたかったので繋がりとか別にいいって方は気にしなくていいし、基本好きに解釈どうぞ!知りたければもちろんどうぞ!って感じのやつです。主に何がどうなってんの?って思った方向け。
速度が喋る形で書いてるので苦手な方はすみません。

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速度みっつめ【悩|め|るAの事|情】

「おこーんばーんは」
「うんこんばんは、何ヶ月経ったと思う?」
「9ヶ月だねえ〜」
「きゅ、え?」
「……9ヶ月!?」
「せいぜい半年かと思ってた!」
「あー、そんなに、うわ〜」
「もういいよ書いてるだけましでしょ」
「まず当時のメモを探すところから始めると……」
「馬鹿じゃねえの?」
「馬鹿なんだよ、2期が始まる前に放置してもう2期も終わったんだよ」
「はは、……本題にいこうか」

「前回なんだったか覚えてる奴〜……少なくともここにはいないみたいですね」
「前回は、ん?」
「んえっ!?あっっままままってストップシャラップおい見るな!」
「何に対してシャラップしてんのか分かんねえし俺は見ました」
「……見ちゃった?」
「普通に見ちゃったよ……いや別に怒りゃしねーよ、一緒の時に言っても良かったんじゃないの」
「お前は言えるのか」
「いちいち茶々入れられそうで言えませんね」
「そういうことです、メモは見つかりましたか?」
「……あー、それなんですが」
「無いんですね」
「大丈夫だって、なんとなかなるよ」
「何とかなるじゃねえよ何とかしろや」
「僕に言うなよ」

「公園で一人ぼんやりしている僕は家に置いてきたままだったミュージックプレーヤーや放置してきた兄さんを、自販機でお茶を買おうとしたら出てきたいちごオレを飲みながら考えています」
「珍しいもん飲んでると思ったらそういう事情だったのか」
「僕の事情の話だしね」
「うまくねーよ」
「手には勢いでコンビニで買った便箋と封筒」
「うまく言えないから手紙ならなんとなかなるという安易な考え」
「安易だろうが本来は有用なんだよ」
「その手紙は届きますか?」
「届きます、いやそれ前回は知らないふりしてた癖に……」
「話がややこしくなるのを見越しての配慮だよぉありがたがってぇ〜?でもお前以外内容は知らないんだよなぁ……」
「明かされることの無い真実が一つや二つあってもいいじゃんってね、で、考えている僕ですが」
「もしかしておかしいのは自分ではないのかと思い始めています、いい兆候ですね〜」
「よくねーよ、お前のせいだろーが」
「そりゃ俺はそれを望んでるからね!」
「うわ……で、うん、まあ僕は別にお前と縁を切りたいとか嫌いだとか思ってるわけじゃあないんだよ、あ、いや嫌いではあるけど」
「ええ……」
「理解ができないだけです。全くもって、何一つ」
「……」
「拗ねんの?よく拗ねるなお前!」
「本人への悪口を正面切って堂々と言う奴が兄弟だと思いたくない……」
「そういう場でそういう流れだったんだから勘弁してくれよ……僕一人でやってもいいけどそれも嫌だろ……」
「嫌に決まってる……」
「もう次な……うん、だけど反発はするけれど良い奴だとは思ってるし自分ももしかして偉そうだったのかなとか、そう思っちゃってる」
「おう」
「最近ずっと喧嘩してたから兄さんの笑顔も見てねえなあいつどんな顔して笑ってたっけな、とか考えてる」
「うん」
「でも思い直して今帰ろうが明日帰ろうがそれじゃあ何にも変わんないだろ」
「そうだね」
「その時点でもうこの行動だめじゃん、って思ってんだよ、けど諦めるのはもっとだめじゃんってどうにかそのままの意志を通そうとしてんの。何も考えなくていい昔は良かったのかな、とか遊んでる子供を少し羨ましく思いながら」
「昔ねえ〜……」
「そして僕がそう思うことまで全部見透かした上で兄さんが全部言い含めようとしてたんなら救えねえじゃんって」
「実際そう考えてたわけじゃないけど、そうね」
「唐突ですが僕は昔お前が泣いてるのを見たことがあります」
「唐突!怖えよ何の時なんだよ… …」
「学生時代になんかね……部屋に差し込んだ夕日の中で綺麗に泣いてるお前見たんだけど今思えばあれ欠伸だわ」
「そんなことだろうとは思ったけどそん時のお前にとっては重要だった?」
「そうだね〜、その頃から兄さんって何だそのまま付いてっていいのかなみたいな事思いがちになったかな。そん時たまたま持ってたかっこつけて読んでた本落としたし、まあ案外ダメージ食らってたんだろ、ちなみに本の内容は何も覚えてない」
「そういう時期だっ……お前は今もそういう時期だったなあ〜」
「何か言った?」
「何も言ってないよお」
「……お前とは気は合うんだよね、気が合うっていうか、何だろうね、勢いが合う?」
「そうだなぁ〜合わないわけじゃないんだけどね、いろいろあるからねぇ」
「結局なんかうだうだどうしよう〜っつってる手紙を出さないでいいよな出したくねえな〜と思ってたのに夜に飲んだ酒の勢いで家のポストに投函!内容は各自自由にご想像ください!」
「自分で投函してたの!?」
「そもそも近所の公園いる時点でさあ」
「お前なんなの?」
「さあ……とにかく僕はここで一回折れちゃってるんだよ、心が」
「知らねえ内に折っちゃった」
「俺の中の兄さんたまに怖いんだよな」
「それ俺はどう反応すればいい?」
「『へえ〜そうなんだ〜 』って」
「怒るだろ!それお前怒るだろ!」
「やだなあ試してから言ってくれなきゃ……」
「てめえ」

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